なんとなく、暮らしてる

800文字程度の雑文

スカイ・クロラの感想

人々が平和であるということを認識するために戦争を演出しているという世界はボードリヤールの「消費社会の神話と構造」、子供たちが何度も生まれ変わって戦闘機を操縦する駒になる姿は「輪廻転生」…というよりは「永劫回帰」からインスピレーションを受けているのだろうか。

そこかしこに社会思想書哲学書から引用してきたような世界観が散見され、そういうのが好きな人間が理詰めで作ったアニメという印象。

深読みが好きな人間は好きなのだろうけど、普通の人間にとっては感情に訴えかけるものがなくてつまらなさを感じる。

こんなのを劇場で見てしまった日には前の座席を蹴り上げて帰りたくなっただろう。

映画が公開された頃、キャンペーンで「笑っていいとも」に出た押井守が「この映画はとにかく若者に見てほしい」みたいなことを言っていた気がするが、映画を通して若者に訴えたかったこととは一体なんだったのか意味不明だ。